2014年度ナリワイづくり工房@鶴岡の活動報告です。
2014年度は、鶴岡食文化産業創造センターの協力の元、若者元気ビジネスインキュベーター事業の中で、若手の起業を目指す方や事業可能性の拡大などをキーワードに、スモールビジネスを実践し、8の部活が内容を公開しながら、部長が参加者と共にノウハウを共有しました。
ここでは、一部ですが活動のご報告をいたします。
結果どうだったか?
9か月間やってみて
メンバーからひと言
結果どうだったか?
廃油石鹸・手作り入浴剤・おやつづくりなどのワークショップ開催
・当初、ワークショップを企画し、開催するビジネスを考えていたが、進めるうちに自
分が先生になりたいが、どうしたらいいかわからないという人がいることが分かった
・もしかしたら、特技を持つ人でワークショップを自分でやりたいがノウハウがないと
いう人が多いのではないか
・その人をターゲットにビジネスを作り上げて行こう!
→ワークショップを中間でバックアップするビジネスへ発展
フルサポート基本パック
初回相談(1.5 時間) 相談(1時間)×2回
文書作成・広報バックアップ イベントの立ち上げサポート
初回当日の運営サポート(受付・アンケート)
スタッフ応援派遣・実践型研修プログラムのサポート業務など
9ヶ月間やってみて気づいたこと
・自分の持っているスキルを社会に活かす道がわかるきっかけに。
・指導する側に立つ人が、生きがいを見つけるコトができ、自分の人生を生きる主体性をもった市民にかわる。多様化している社会で、苦しんでいるときに、自分はこれでいいという自己肯定感を持つことができ、その人らしい生き方ができるようになる。
・特に子育て中の女性の孤立化が問題している社会で、どうしたら自分らしく生きることができるか、そのきっかけづくりになりうる。また、自分たちの暮らす地域や社会の多くの人と関わりを持つことになる。
メンバーからひと言
・まずはやってみる!を実践できてためになった
・失敗する勇気をもらえた
・同時に別のビジネスの部活が動いていることで、いろんな話が聞けて良かった
結果どうだったか?
9か月間やってみて
メンバーからひと言
結果どうだったか?
それぞれの商品を、試作、モニター販売などを繰り返し、販売へつなげていった。
●ふんどしパンツ→羽黒山への修行者(女性)を対象とし、受注生産という形で販売
●マスク→現在活動を行っているsana のワークショップ等を利用してマスクのモニター募集を経た後、平均的なサイズ・デザインを割り出し、クチコミでの販売展開を行っていく。
●真綿を使用した布ナプキン→鶴岡中央高校の生徒をモニターとし、使用感、デザイン、等の商品開発を行い、使い方のレクチャーや普段の食を通した身体作りの話など、ワークショップ(講習会)等を開催しつつ展開していく。
●石けん→手作り石鹸は、基本的に薬事法の関係から販売方法に制限があるため、現在雑貨品扱いとして庄内町余目駅前にあるクラッセ店内『あっでば』にて販売中。
9ヶ月間やってみて気づいたこと
・思いのある商品の開発の流れがよく理解できた。丁寧に一つ一つ人をつないでい
くのが大切だとわかった
・様々なモニターに体験してもらっての商品化への道筋はとても参考になった。
・時間的に、部員がなかなかそろわないこともあったが、こまめな連絡で状況が把
握できた。引っ張っていく人は気遣いも必要だと感じた
メンバーからひと言
・ビジネスとしての割り切った考え方ではなく、人と人のつながりを活かし大
切にする形式に癒された。
・同じような意識を持った人々と出会えたことがよかった。
結果どうだったか?
9か月間やってみて
メンバーからひと言
結果どうだったか?
部長・部員とも積極的にワークショップを開催した。部員からのアイディアで、摘果
する柿のまだ青い状態のものや、季節外れの稲、道端の野草などを利用して、ワ
ークショップに仕立てた。
通常、花材にはかなりお金がかかってしまうのだが、野草や未活用素材を活用す
ることで、会費をおさえることができ、また、周辺で材料を入手するため地域らしい
ワークショップを開催することができた。
9ヶ月間やってみて気づいたこと
・地域にある素材を活用するのは地域とのつながりも深まり、ワークショップ開催には大変いい方法だと思った。
・自分で素材を入手するので、参加者も地域や作るものに対して愛着がわき、地域を盛り上げる参考になった。
・近場で材料を入手するので季節感が出る。
・フラワーアレンジメント以外のワークショップにも、未活用素材の利用というテーマで参考になる。
メンバーからひと言
・部長が、好奇心旺盛にいろいろチャレンジするのがとても印象的でした。ナリワイづくり工房のような仕組みがあると、チャレンジしてみたいことも失敗を恐れず、やってみることができるのでいいシステムだと思いました。
・部長会議で、悩みを共有できたり、お互いにアドバイスをもらえるのもとてもよかった。
結果どうだったか?
9か月間やってみて
メンバーからひと言
結果どうだったか?
庄内柿の剪定・摘果・収穫などの作業は、ワークショップのようにして、広く一般に
柿守人の活動を知ってもらうための活動として位置付け、参加費は最低限に抑え、仲間づくりや庄内の良さを感じるツールとして機能させる。
ビジネスとしては、健康に気を遣う方をターゲットに、山間で放置されている庄内柿
(農薬の散布がないもの)に注目し、柿の木の手入れをする代わりに、所有者から
柿の葉を無料で提供いただく。柿の葉茶はインターネット販売や、実演販売を行い、ストーリーが伝わるようなやり方で販売。柿の剪定に困っている柿の木の所有者にも、有料で柿の手入れなどを実施する
9ヶ月間やってみて気づいたこと
柿の木が庄内にはたくさんあるのですぐに見つかると思っていたが、意外に農薬の散布がない柿の木を見つけるのが大変だった(放置されている場合でも、病害防止のために農薬だけは散布していることがある)。
地域に眠っている素材×得意分野でビジネスにするには、アイディアやひらめきと試行錯誤がとても重要だということがわかった。そして、その試行錯誤をするためには、初期投資をかけないというナリワイの仕組みが、強みだなと思った。
首都圏でも販売する機会があったが、干し柿部やちくちくらぶとのコラボレーション商品を販売したことで、スモールビジネス同士のつながりがお互いを支えている感じが大切だと感じた
メンバーからひと言
アイディアを考えるところから作業や販売まで全部自分たちで考えて、楽しかったが大変だった。
事業を通して普通に暮らしていたらなかなか出会えない方々と出会えてよかった。
起業やお金に対する考え方も人それぞれだと感じた。同世代の、境遇の近い人たちで意見しながらやっていきたい。
結果どうだったか?
9か月間やってみて
メンバーからひと言
結果どうだったか?
全4 回のワークショップを開催(身内でのトライアルも含む)
干し柿を作ったことのない人を対象に、イベント形式で開催した。定員15 名、参加
費1500 円、昼食提供
干し柿の作り方を丁寧に教え、実際に皮をむいて干すまでを体験会場は、部長宅を利用。
古民家を移築した家で、空間づくりや場づくりの参考になった。
完成した干し柿は2 個入り150 円で販売
9ヶ月間やってみて気づいたこと
作業しながら話をするのが、一人黙々と作業をするよりも効率がいいしとてもよかっ
た。物作りは人が集まってやることもありだと思う。
月1 回の部長会議が、その場で活発に意見を出し合うことで、みるみる案がブラッ
シュアップされていく。個ではなく、集まることでできることを実感した。まるで、1×10(人)ではなく、10²=10×10=100
メンバー同士のかかわりで悩んでいる人、壁にぶち当たっていた人が見受けられた
が、ナリワイ事務局がそのフォローが十分だったとは言えないと思った。
この勉強が足りないんじゃないか、必要なんじゃないかと言うタイミングに合わせて
開催された研修会がとても役に立った
メンバーからひと言
人が集まって話すことで、予想もしていなかったいい案が出る可能性がある。意識
が高い人たちの考えをもっと聞きたい。ナリワイづくり工房が存続することが、ちょっとでも社会の役に立つことになると思う。一人で何もかも抱え込まなくてもいい。仲間がいることが個々の力になるだろう。
結果どうだったか?
9か月間やってみて
メンバーからひと言
結果どうだったか?
・製品に関しては、部長の製作になるので、他のメンバーはあまりかかわれなかたっが、ワークショップや、出店、販路拡大に関しては一人では限界があるので何人かスタッフになりうるメンバーがいるのはよかった。
・被り物などの制作物は、お客様が具体的に欲しい物のイメージがあるので、市販品では対応しきれない所がある。それに対して、オリジナル性の高い商品づくりは、一つ一つ丁寧に対応できるので、ビジネスの可能性があるなと思った。また、この人だからお願いできる、と言う人間関係の構築も重要だということがよくわかった。
1. 針仕事」初心者向けの家庭科室のような簡単ソーイングの場づくり。
針仕事に苦手意識を持っている人や初心者を対象に、2~3 人の少人数で袋もの等の製作を行う。
[サービス内容]
家庭科室のイメージでミシンなど道具の貸出し、少人数対応でわからないところをす
ぐに聞けるという点で、参加を難しく考えずに気楽に参加いただける。
[顧客ターゲット]子育て中の人・プレママ
[価 格] 1 時間あたり¥1,000~ (道具貸出代 含)
[活動頻度] 問い合わせがあれば、随時。1 回の製作で出来上がるとは限らないのでそ
の場合は複数回。
[場 所] 鶴岡市内(出張可能)
2. オリジナル作品の製作
販売などの現場で使うかぶりものなどの販促品や、依頼を受けての布製品の製作。
[サービス内容]
既製品対応が出来ないものへの少数対応。
[価 格] 製作物・材料等によりそれぞれ。
[活動頻度] 問い合わせや依頼があれば、随時。
[場 所] 自宅にて製作
9ヶ月間やってみて気づいたこと
・組み立てや考え方などとても参考になった。講座形式で学ぶだけでなく、実際にやる現場で中に入ってみると見え方が違った。
・スモールビジネスの口コミの重要性に改めて気が付いた。
メンバーからひと言
・自分の進捗状況や他の部活の動きなどを確認することができ、ヒントやアドバイスを受けることが出来た。
・ワークショップの作り方や講師を招いての講座、トークセッションなど、参考事例となるものを勉強会を通して噛み砕いた解説で行っていただき、とても参考になった。
・ワークショップをメインにやるグループではなかったので、やり方をみせてもらう、実際に体験する、という手法かつスモールビジネスなので、どうしても講師のスケジュールに合わせなくてはならず、メンバー全員がそろうというのが大変だった。
・口コミでのスモールビジネスが展開していくのが、ワクワクした。
結果どうだったか?
9か月間やってみて
メンバーからひと言
結果どうだったか?
・全6 回のワークショップを開催できた。
・メンバーの得意分野(WEB、お針子など)を活かしながら進めることができた。
9ヶ月間やってみて気づいたこと
・ルナリズムという名前で広報などを展開した。9 か月間継続できたことで、
認知度も多少あがり、Facebook 上で見たことがあると興味を示した方がたく
さんいた。
・ルナリズムの布ナプキン製作のワークショップに興味を示している方がたく
さんいる。布ナプキンに興味がある方がたくさんいる。
・活動しながら、喜んでくださるお客様がいる。
・活動しながら、軌道に乗るまで大変なことも多いとは思うがやっていて楽し
いから。
・ニーズがあるので、ナリワイになる。
・メンバーに恵まれた。みんなやっていて楽しいと言ってくれた。
メンバーからひと言
・プチ起業したい方がいたら、必要に応じてスモールビジネスのモデルとして、
しくみなどをお知らせしたい。
・継続は力なり!続けることの重要性を感じました。
・他の部のみなさんの活動にも大変刺激を受けました。
・地域のマルシェに、宣伝になればと出店したものが、販売成果にもつながり、
好感触だった。今後ともいろいろチャレンジしてみたいと思った。
結果どうだったか?
9か月間やってみて
メンバーからひと言
結果どうだったか?
・メンバーでの意見交換会、各地の事例の動画を見ながら勉強会、リノベーションス
クールの案内、リノベーションワークショップ3 回
・K 邸 寝室・子ども部屋のリノベーション
・旧時代屋(小規模な居酒屋)のDIY による店舗改装
・S 邸 オープンスペースのリノベーション
・M 邸 新築住居のDIY 床張り他
・実践的な活動の中で、今後につながる勉強ができた。
9ヶ月間やってみて気づいたこと
・リノベーションという新しい考え方を広げるきっかけになった
・県内産の木材を活用するなどしたことで住宅について改めて考えることにつなが
った。
・業者さんに丸投げでの改装などが一般的だが、工夫することで値段を下げることができ、愛着もわく。中央にお金が集まりがちの経済システムだが、地元の業者や素材に目を向け、つながっていくことをこつこつとつづけ、地域で小さくお金が回る仕組みを作ることにつながることを実感した。
メンバーからひと言
・「共に作る」「周りの人をまきこんで作っていく」「作るプロセスをみんなと共有していく」ことの魅力を感じた
・作るものより、お客さんとどういう関係を作っていけるかが大事。
・建築現場のありのままを見せない、自分の家なのに誰が作っているか知らないなどに違和感を感じていたが、自分がやってみて、案外できることや、プロに任せる部分なども見えてきて面白かった。
・スピード重視の時代の流れが職人を急がせる。職人のいいところが出てこないと言うことを感じた。
・まずは、楽しいと思うことをチャレンジしてやってみることが大事。
【事業概要】
1、実施期間 2014年4月~12月(9ヶ月)
2、事業の目的
好きなこと・得意なこと・役立つことで小さく起業する(=ナリワイ)新しいビジネスモデル
作り
3、目 標
①10のプチビジネスをはじめる。
②10のプチビジネスモデルを作り、社会に発信する
4、プロジェクトで試みること
①プチ起業のビジネスモデルを作り
②プチ起業をはじめる安くするためのしくみ研究
③「人とつながること」「小さなお金の循環」が地域に与える影響の社会実験。
【経過】
①事業初年度の2012年度、「食のダイアログカフェ」、引き続き、2013年度これからの暮らし方・働き
方~「月3万円ビジネス」で、仲間づくり、雰囲気作りの下地ができ、2014年度、3年目の「ナリワ
イづくり工房@鶴岡」で起業する人を増やす流れを作れた。
②毎月1回定期的に開催したプロジェクトリーダー会議が、互いのビジネスの問題解決とライバル意識
により、途中で脱落する人を出しにくくする役割を果たした。
③参加者の9割は、女性。主婦、NPO職員、農業、アルバイトが多く、家庭を守りながら、自分の得意
なことで社会参画したいということの現れと推測する。
④ソーシャルビジネスの意味を理解してもらうのが、難しかった。個別カウンセリングで掘り下げるこ
とが必要。
⑤年度当初、年間スケジュールを公開したことで、参加しやすかったのではないか。
⑥中間発表会9月末と成果発表会12月末の2回の発表会が期限となり、そこを目指して、モチベーシ
ョンが上がっていった。
【課題】
①ビジネスモデルの発信が、成果発表会と有志が作成したホームページにとどまっているため、もっと
積極的に発信していく必要がある。
②途中から活動に入りにくかった。
③これで終わりにするのではなく、今後につなげる動きが必要。
【結果】
・プチ起業:8名 (目標の10起業)
まもなく起業3名
・ビジネスモデル8件
①ワークショップやイベント開催の企画運営を実践で学ぶ(あそぶまねぶ)
いろいろな人が得意を活かしワークショップの先生になるビジネス ワークショップの場づくりから、会場選定、参加者の募集など、親身に相談を受けながら、企画から運営、振り返りを実施した。
②鶴岡産シルク商品の開発・製造・販売(シルク部)
シルクを活用したふんどしパンツ・マスク・布ナプキン・石鹸の開発
③野の草や農家の廃棄物等、自然素材のフラワーアレンジワークショップ(Flowergarden部)
未活用素材の有効活用×得意分野でビジネスを実践する部長のもと、具体的にどういったことをしながらワークショップを開催しているのか会場の見つけ方、会費の設定の仕方、材料の取得方法などをノウハウを学んだ。
部員は、未活用素材の工夫の仕方などのアイディアを持参し、実践した。
④放置された柿の木の手入れと柿の葉茶製造販売(柿守人)
はじめに部員で話し合いをしながら柿の問題点や作業日などを決定していく作業を実施。問題点を意見交換しながら解決しつつ、単なるボランティア作業ではなく、ビジネスにするにはどうしたらいいか、相談しながら、庄内柿の放置木に着目し、無農薬柿の葉茶ビジネスを立ち上げ。
⑤廃棄される規格外の柿を干し柿にし、販売(干し柿部)
干し柿の製造・販売/庄内柿づくりに関して農家からのノウハウの習得/主婦層のワイワイ話をする場づくり
⑥オーダーメイド帽子づくりと個人レッスン(針しごと部~ちくちくらぶ~)
ニッチな客層をターゲットにして、得意分野を伸ばすというビジネスの可能性を実践的に学んだ。
希望者のみの手芸のワークショップ開催や、イベントに合わせた小さいワークショップの実施、市販品では手に入らないオリジナル商品の作成等、メンバーで意見を出し合いながら商品を製作などを実施した。
⑦女性の身体のケアを相談するサロンと布ナプキンの製造販売(ルナリズム部)
布ナプキンの商品化に向け、試作品開発を繰り返し、商品化。また、一般に広めるために、制作ワークショップを開催。それぞれメンバーで集まり、企画・運営・実施の流れを実践で学ぶ。仕事を分け合うというナリワイづくりの約束の一つに習い、縫い物が得意な方の仕事につなげる。
⑧空き家改装ビジネス(リノベ部)
・鶴岡市内を中心に遊休不動産を探し、実践的にリノベーションに取り組むほか、全国で盛んにおこなわれているリノベーションのワークショップや、イベントの話題提供、鶴岡市内でのリノベーションによる地域活性化の可能性を探った。
【開催した講演会勉強会】
4月2日 事業説明会
4月16日 プロジェクト参加者募集
5月2日 プロジェクト参加者募集2
6月4日 加藤氏講座 広報の基本研修会
6月18日 福井氏講座 ワークショップを学ぶ
6月20日 山口氏セミナー 基礎編
6月21日 山口氏セミナー 実践編
9月27日 中間報告会
11月5日 田口氏講座 ナリワイ収支を学ぶ
12月20日 成果報告会